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これから経理部門の働き方と今後の制度変更への対応 〜イベントレポート「経理、その先へ2021-AIとのコラボレーション-」〜

経理マンは入力作業や仕訳作業、確認作業など定型業務に多くの時間が割かれています。経理・財務部門での生産性向上には、定型業務から戦略経理をはじめとした創造的な業務にシフトしていくことが求められます。また、リモートワークという観点でも、紙から脱却して経理業務をデジタル化していくことが注目されています。

そこで、経理・財務部門を対象に、AIとのコラボレーションによって人間はより人間らしく働く――そんな未来を想像していただき、実務でお役立ていただけるように2021年8月2日(月)〜3日(火)にかけて、オンラインイベント「経理、その先へ2021-A Iとのコラボレーション-」を開催させていただきました。

2日間を通して1,100名以上の方々にご登録いただき、大盛況のうちに幕を閉じることができました。

1日目は、「電子インボイスとAI活用の行方は」をテーマにし、基調講演に脳科学者 茂木健一郎氏をお迎えし、AI時代にビジネスパーソンとして、また生活者として、どのようなマインドセットで仕事や人生に向き合うべきかを最新の脳科学トピックスや社会で起きている事例などを交えて解説していただきました。

2日目は「令和4年に向けて、電子帳簿保存法の対応は?」をテーマに、基調講演にSKJ総合税理士事務所 所長・税理士 袖山喜久造氏に令和4年からの電子化法令対応のポイントを紹介していただきました。

ここからは、基調講演の内容をご紹介します。

AI時代のマインドセットと脳力の磨き方

脳科学者 茂木健一郎氏

茂木健一郎氏(以下、茂木氏)は、「脳科学の立場から人工知能とは、簡単に言うと究極の優等生です。人工知能は評価関数が与えられると、それを完璧にこなすと、これが人工知能なんです」と人工知能に関して解説からスタート。さらに、評価関数を定め、評価値を上げていく人工知能の特徴を語った。人工知能は正確に大量に計算するための評価関数を与えられると、完璧にこなし、プログラムを進化させ、評価値を最大化する。

「評価値というものを最大化するという優等生的なことよりも、むしろ何が評価関数なのかということを定義するほうが難しいと思いませんか。」と人間の役割を問いかけた。

さらに人間の役割が発揮される場面を、ビジネスの具体的なシチュエーションを交えて説明し、茂木氏はAIにはできない人間らしい仕事をするためにはマインドフルネスが大事だと話す。

「マインドフルネスはある程度、心の余裕があって、何か特定のことばかりに目を向けてるのではなく、全体をゆったりと見回したときに、ひらめきだとか発見だとか着想が生まれると考えられています。」

最後に「仕事が、よりクリエイティブで発想やひらめきが大切になる、人間らしさが大切になる、自分の個性が生かせる、そういう新しい仕事の進め方が生まれてくる、そういう時代になっていくのではないかと思います。」と力強く語り、講演を締め括った。

茂木氏の講演は、10月2日までオンデマンド配信中です。

令和4年からの電子化法令対応のポイント

2日目の記帳講演には、SKJ総合税理士事務所 所長・税理士 袖山喜久造氏(以下、袖山氏)に「令和4年からの電子化法令対応のポイント」について説明していただきました。

税理士 袖山喜久造氏

2022年(令和4年)に施行予定の電子帳簿保存法改正要件が注目を集めている。まず袖山氏は、「実際には改正された電帳法は、来年の1月の1日施行日となっております。従って、令和3年中に電子帳簿保存法の対応策ということであれば、これまでの電帳法の法令に即した電子化が必要ということです。」と、忘れがちなになる令和3年中の対応と施行時期を説明した。

続いて、電子帳簿保存法の構成、電子帳簿保存法の法令要件の基本的な解説。今回は改正トピックが多くある中から、下記の5つの改正トピックを紹介。

  1. 電帳法承認制度の廃止
  2. 罰則規定の強化
  3. 電子取引データの厳格な保存
  4. 国税関係帳簿の要件を緩和
  5. 国税関係書類のスキャナ保存の要件を緩和

「電子取引というのは、来年以降、電子保存が義務付けられます。書面保存ができなくなるということで、データ保存をしなければならないということで、まずここはどのように保存するかを検討しなければならないです。」

袖山氏は、場当たり的に対応するのではなく、会社全体でどのように電子化を進めていくのかを検討し、文書管理システムとして帳票が保存できるシステム、もしくは電帳法対応ができている文書保存ができる文書管理システムを選択することを推奨した。

そして、一番重要なのは、電子化によって業務の効率化を図る、あるいは会社内の内部統制を強化をするという電子化の一番のメリットを享受できるように社内でどのように書類の処理を行うかを考えることだと話した。

最後に、2023年10月からは消費税のインボイス制度が導入されることに触れた。

「インボイス制度には適格請求書の厳格な保存が必要になるのですが、これは適格請求書のフォーマットの統一をするということも今検討がされています。」

現在、電子インボイス推進協議会において、日本国内における電子インボイスの標準仕様を国際規格「Peppol」に準拠して策定が進められている。今後、日本でのPeppolを用いた電子インボイスの運用開始に向けて、ファーストアカウンティングがお客様にPeppolをご利用いただけるようにサービスを提供する予定だ。

袖山氏の講演は、8月31日までオンデマンド配信中です。